どうもこんにちは!
今回はカメラのセンサーサイズの違いによる画角とボケの考え方についてです。
カメラを選ぶとき、センサーサイズによって写真の見え方が変わることをご存じでしょうか?特にフルサイズ(以下FS)とマイクロフォーサーズ(以下MF)は、画角やボケの出方に大きな違いがあります。本記事では、この2つの違いを解説していきたいと思います!
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1.フルサイズ(FS)とマイクロフォーサーズ(MF)のセンサーサイズの違い
カメラのセンサーは光を受け取る「フィルム」のようなものです。FSのセンサーは約36mm×24mmの大きさで、MFのセンサーはその約半分、約17mm×13mmのサイズです。この違いが写真の仕上がりに影響を与えます。
FSは大きなセンサーを持つため、より多くの光を取り込めるので高い画質を実現しやすく、ダイナミックレンジ(明るさの幅)も広くなります。一方、MFは小さなセンサーのため、レンズの焦点距離の影響を受けやすく、FSと比べると画角が狭くなる傾向にあります。
2.MFはFSで撮った画角をクロップして2000万画素で表現している
センサーサイズが異なるため、MFの画角はFSの画角をクロップしたような状態になります。例えば、FSで50mmのレンズを使って撮影した場合、MFでは同じ50mmレンズを使用するとFSの約2倍の焦点距離(100mm相当)のように見えます。つまり使用するレンズのサイズもFSより小さくて済むということですね。
さらにMFのカメラは2000万画素の解像度を持っているため、クロップされた画角でも十分な描写力を維持できます。このため、望遠撮影に特化した撮影をしたい場合は、MFの小さいセンサーサイズのほうが、レンズの小回りが利く、コスパが良い、など有利になることが多くなることがあります。
3.FSとMFで画角を合わせる場合の撮影距離の違い
写真を撮る際、センサーサイズの違いによって画角が変わるため、フルサイズ(FS)とマイクロフォーサーズ(MF)で同じ構図を作るには、撮影距離を調整する必要があります。
センサーサイズと画角の関係
前述の通り、フルサイズ(FS)のセンサーは約36mm×24mmの大きさですが、MFのセンサーはその約半分(約17mm×13mm)となるため、同じレンズを使ってもMFのカメラでは画角が狭くなります。
つまり、FSカメラで50mmのレンズを使って撮影するときの画角をMFで再現する場合、MFのカメラでは約25mmのレンズを使うことで同じ画角になります。
同じ画角を再現するための撮影距離
被写体と撮影者の距離は、レンズの焦点距離とセンサーサイズの影響を受けます。FSとMF共に同じ焦点距離のレンズを使用した場合、同じ画角の写真を撮るためには被写体に対して撮影者の距離を調整する必要がありますが、その距離も、MFカメラのほうがFSよりも撮影者が離れる必要があります。
具体的には以下のようになります。
レンズ焦点距離(FS・MF共通) | FSでの撮影者の距離 | 撮影者の距離(MF) |
---|---|---|
50mm | 2m | 約4m |
85mm | 3m | 約6m |
24mm | 1m | 約2m |
このように、MFのカメラでFSと同じ画角を得るためには、撮影者は約2倍離れる必要があります。これはMFのセンサーが小さいため、同じレンズを使うと画角が狭くなり、その分距離を取らないと同じ画角にならないからです。
4.撮影距離とボケの関係
MFがボケにくいといわれるのはなぜか
「MFはボケにくい」と言われることがありますが、これは例えばFSと同じ画角で撮影しようとした際に日被写体、背景、撮影者の距離の関係が異なるため、起こるボケにくさのことを指しています。具体的にはMSでFSと同じ画角で撮影しようとすると、MFでは撮影者が被写体と背景からより遠ざかるため、被写体に対して背景がボケにくく、逆に背景に対して被写体がボケにくい、といった状態になります。
ボケの量は「撮影距離」「焦点距離」「絞り値」に影響されます。FSと同じボケをMFで再現したい場合は、より大きな絞り(小さいF値)を使用し、被写体にできるだけ近づくことが重要です。
MFでボケを強調する方法
マイクロフォーサーズ(MF)でもボケを強調する方法はいくつかあります。
以下の工夫をすれば、MFでも美しいボケを活かした撮影が可能です。
1. 明るい単焦点レンズを使用する
ボケを強調するには F値が小さい(開放値が大きい)レンズ を使用するのが効果的です。例えば、F1.2やF1.4の単焦点レンズ を使うと、背景を滑らかにボカすことができます。MF用のレンズでもF値が小さいものを選ぶことで、ボケを得やすくなります。
2. 望遠レンズを活用する
焦点距離が長いほど、ボケが大きくなります。例えば、50mmのレンズよりも100mmのレンズのほうがボケが強くなりやすい ため、MFでボケを強調したい場合は、望遠レンズを活用するのも一つの方法です。MFのカメラで フルサイズ換算85mm~100mm相当のレンズ を使えば、ボケをより効果的に作ることができます。
3. 被写体に近づく
被写界深度(ピントが合う範囲)は、被写体に近づくほど浅くなる ため、撮影時にはなるべく被写体に接近するのがポイントです。例えば、ポートレート撮影の場合、できるだけ被写体に寄ることで、背景をぼかしやすくなります。
4. 背景との距離を広く取る
背景との距離があるほど、ボケが強くなります。被写体のすぐ後ろに壁などがあるとボケが目立ちにくくなるため、できるだけ遠くの背景を入れる ように意識することで、自然なボケを強調できます。
5. ソフトフィルターを活用する
ボケ感をさらに柔らかくしたい場合は、ソフトフィルター を使うのも選択肢の一つです。これにより、ボケがより幻想的で滑らかになり、MFでも美しい背景のぼかしを得ることができます。
このような方法を組み合わせることで、MFでもボケをうまく活用した写真が撮れるようになります。どの方法が一番理想的かは撮影シーンによるので、自分の目的に合わせた撮り方を見つける必要がありますね!
5.まとめ
今回はフルサイズとマイクロフォーサーズのセンサーサイズの違いによる画角の特徴と考え方、ボケ方の違いについて解説しました!少々内容が複雑で分かりにくい内容となってしまいましたが、始めたばかりの方にとってさらに深くカメラについて調べるきっかけ程度でも参考にしていただけたら嬉しいです。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました!
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